人と自然と建築と

nonobe's diaryーArchitect Message

Vol.3「建築家シリーズ /アルバー アアルト ----その2 ユヴァスキュラ大学 1951~71」(06年3月)

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Jyväskylän Yliopisto Seminaarinkatu 15, Jyväskylä 1951-71 by ALVER AALTO
Photo by TEAM87

 

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Jyväskylän Yliopisto Seminaarinkatu 15, Jyväskylä 1951-71 by ALVER AALTO
Photo by TEAM87

 

フィンランドの南中央に位置する都市

ユヴァスキュラの自然の残る起伏のある林のなかにつくられた
このキャンバス( 1952~1964 )は、A.アアルトにより設計された。
その後、1966' にユニバーシティになるに伴い、
A.シピネンによるいくつかの校舎棟の新設とA.アアルトによる増改築が行われた。
前期(1879~1883)に建設された
K . キーヤック設計の校舎や、A.シピネンによるいくつかの校舎の建つ林を抜け、
ゆるい起伏のアプローチを歩いていくと、
正面にアアルト設計の扇型のプランをした本館 (1954~56) が姿を現わす。
1階の部分はほとんどがガラスで覆われ、
その連なるガラスの扉と一体化した直線的な把手がデザインされている。
木立ちを抜けたこの本館の奥にグランドが配置され、
その正面に高窓のロングウィンドウが設けられた体育館が位置している。
パラペット天端から設けられたこの高窓の美しいプロポーションと割り付けは見事である。
このキャンバス内のほとんどの建物の壁には、
K.キーヤックの校舎と同じくレンガが使用されている。
右下の写真は外壁の直角をなさない出隅のディテールである。
レンガの角を壁の角度にあわせるような役物的な扱いをせずにそのままレンガを
積みあげてある為か、自然な印象を受ける。

 

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