人と自然と建築と

nonobe's diary

Vol.16「endless thema - 11」(07年4月)

 

-------白丁華/ハクチョウゲ

 

以前に手がけた住宅の庭が綺麗になった。

雑草の住処?と言ったら怒られそうだが、
それはどこのお宅でもそうなのだが、
雑草の始末は大仕事である。
こっちをきれいにしているとあっちにはびこり、
あっちをきれいにしているとそっちにはびこる。
~ってな具合である。

剪定は植木屋さんにお願いしてある。
しかし樹木の手入れは出来ても
地面まではなかなか出来ない。
そのあたりは住み手の仕事となる。
それで、雑草の話やら小鳥の話やら
近所の猫たちがひなたぼっこにきたり
いたずらしにきたりの話やら、
そんな雑談から庭の改修の話が持ち上がった。

 

f:id:nonobe:20190224104736j:plain
●庭全景
 design/亀音:田中潤

 

f:id:nonobe:20190224104753j:plain
●離れの前の植え込み

 

改築当時そのままにしてあった庭を
住み手自身も普段の庭いじりがし易いように
そして楽しげな庭に改修し・・・とはいっても
私がデザインしたのではなく友人の
庭園デザイナーである田中さんにお願いをした。
さすがに扱う花木の種類は多く、
見るから楽しそうな庭となった。
数ヶ月先には樹木の枝振りもよくなり、
より自然となじんでくる事だろう。

庭がすっきりしたおかげで、奥の小さな離れからも
庭が見通せるようになった。
庭に面した大きなガラスルーバー窓は、
上のほうを摺りガラスにし
拡散した穏やかな光が室内をやわらげ、
下は透明のガラスにしてあり丁度庭の足元が
写り込んでくる。開かずの窓となっていた
主屋の客間の掃出しの窓からも今は気持ちよく
庭と関わり、親しいお客さんなら玄関よりもむしろ
こちらの庭からアプローチしてもらうほうが
楽しそうである。

 

f:id:nonobe:20190224104816j:plain
●底木に閉ざされ開かずの窓だったが、
今は庭とのかかわりができた。

 

f:id:nonobe:20190224104827j:plain
●離れの窓

 

私が言うことではないのだが、綺麗な庭になったおかげで
使用頻度もあがり、改築当時の建物の使い勝手も
復活しようとしているのは嬉しいかぎりである。

このお宅の改修前の庭に鎮座していた一つが、
白丁華である。庭のあちこちに出現していた
この白丁華を私の家に一枝いただいた。

 

f:id:nonobe:20190224104843j:plain
●ハクチョウゲとキスゲ
 奥にみえるのは、近所のおばあちゃんが植えていったツワブキ
 足元にはアッという間に芽が伸びた元気のいいキスゲ

 

私の家の生垣はアカメモチとサザンカで、
アカメモチはうちの小さな庭には
少し葉が大きくちょっと味気ない。
白丁華の小さな葉がアクセントと
なってくれればいいのだが、いざどこに
植えようか、と思って眺めていても道側には
アカメモチが密集していていい場所もない。
結局隣家との境のあたりに、女房があちこちに
植散らかしてあったホトトギスと入れ替えに植えた。
写真の奥に見えるのが、近所のおばあちゃんが
植えていったツワブキで、写真では分かりずらいが
その手前に見えるのが白丁華である。その足元から
芽を出して一緒にくっついてきた草木がある。
名前をキスゲと呼ぶ。キスゲは初夏に
小さな黄色いユリのような花が咲くのだそうだ。
うまく行けば今年咲くかも知れない。
いろいろと楽しみである。
時期が来ると芽を出し開花するさまは、
季節を感じられる私の嬉しい出来事の一つである。

 

*****