-------五月/初夏
甘夏が届いた。
四月から五月末ぐらいが収穫どきらしい。
低農薬有機農法のためか、かたちの歪な物が多いが
口に入らないものは別として多少の傷みは気にならない。
そのぶんおいしい。
もう今年もうっすらと汗ばむ季節になった。
月一回、季節のビールも届く。
今月はメイボック。maibock。
ドイツ語でbockはbockbierで元々はアインベック産の季節ビールで
アルコール度が高めのものをいい、maiは五月。
名前の通り、このビールがたのしめる季節です。
天気のいいこともありメイボックを口にしながら、
玄関口の掃除やら自転車のカバーに溜ったゴミや汚れを掃除しつつ、
ほとんど動機らしい動機もなく何気ない気持ちで自転車の手入れをした。
もう何年も乗っていなかった。
ぼろ切れをぬらしまず全体を拭き、汚れを落とす。
その後タイヤのフレームやらスポークやらにこびりついた汚れを落とす。
CRCをつけ拭き取れば意外とよく落ちる。
ブレーキ廻りやペダルとギヤ廻り。CRCを吹き付けながらぼろ切れで磨いていく。
磨きながら「晴れの日に事務所まで行ってみようかな。」などと思いつつ磨く。
掃除は意外と好きだ。それに結構上手いと自我自賛している。
掃除は設計という行為とよく似ているかもしれない。
あそこからこういう風にああしてこうしてなどシュミレーションをしながら
始めはウダウダとしているが、し始めると少しづつ集中していき、
そのうち聞き耳もたずの状態になり、知らず知らず自分の世界に入っていく。
う~ん、よく似ている。私の自転車はロードタイプなのだが、
一般のロードとよばれるものに比べると一回り小さい。
かれこれ十八年ほど前になるが、川端のアイバサイクルというところで
パーツを選び組み立ててもらった。
ハンドルやブレーキやペダルそれにギヤ廻りは
shimanoのパーツを使っている。当時のモダンデザインだ。
二十年近くたった今でも快適によく動く。
ロードタイプのため泥よけはつけない。そのため水溜まりはさけて通る。
ご存知の通り大変なこととあいなる。
考えただけで笑いがこみ上げて来るが、ときどき街でそういう人をみる。
当然、天気のいい日にのるものだからなくていいといえばそれまでだが、
一応後輪用にサドルの中に収納する泥よけを取り付けてあるので
前輪さえ回避できればなんとかなる。
あとは、タイヤが細いので段差さえ注意して乗り越えれば転けることもない。
随分と前になるが、ちょっとした段差をななめに乗り上がろうとしてタイヤが滑り、
足がペダルのベルトでホールドされて抜けなくなりそのままの状態ですってんころりん。
一瞬自分に何がおこったのか分らずちょっとしたカルチャーショックであった。
それ以来ペダルの金具とベルトは取り外してある。
以来、ウォーキングもするが運動不足解消もあり、たまに自転車で事務所までいく。
行きは北から南へ。
京都は上ル下ルのとおり地形的に南に下っているので帰りは登りでちょっときつい。
車と違い通る路も違えば見える景色も当然違う。
ぽかぽか日差しのなかを事務所までいく。
近頃、危険な乗り方をする人が増えたように思う。
雨の日に傘をさしてのる人。
携帯を使いながらの前方不注意や片手運転、タバコを吸いながら乗る人。
あぶないと思ってもブレーキをかけない人。
人と人の隙間をスピードをあげてすり抜ける人。
人にあたってもお構いなく何も言わずに行ってしまう人、などなど。
マナーは悪い。モラルもない。
それに街も自転車にやさしくは出来ていない。
リビング京都1413号に自転車のルールとマナーの特集がありました。
三人乗りの賛否や罰則規定のこと。
それに五条通りや烏丸通りの一部に
自転車通行帯の整備がされるなどの情報が掲載されてます。
放置は論外としてちょい止めは悪いとは言わないが、
街には子供やお年寄り、それに障害者もいる。
マナーやモラルの問題と同時に、
より安全で快適な街でのルールや整備が必要な気がする。
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