人と自然と建築と

nonobe's diaryーArchitect Message

Vol.45「endless thema - 40」(09年09月)

 

-------蝉の抜殻/夏の終わり

 

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うちの小さな庭にも毎年沢山の蝉が鳴く。
気候のせいか今年は少し遅いめだったが、ジイジイジイジイとよく鳴いた。
網戸にしがみついて上がっていく生まれたての奴やら、
木戸や塀際をよじ上って行く脱皮寸前の奴。
気がつくと何でこんなところにと思うところにいる。
今朝、紫色の種をつけたナルコユリの葉に空蝉を見つけ、
それごと摘んで花入れに生けた。
夏のなごり。
気がつくころには、夏も終わりに近づく。

 

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前々から女房に包丁研ぎを促されていた。
砥石は、使い易い中研ぎ用を使っている。
随分と使っているから砥石の中央あたりはスリ減って反ったようになっている。
見よう見まねで始めたこともありその反りぐあいは美しいとはいえないが、
年期もはいり愛着もでき捨てがたいものとなりつつある。

包丁は、その側面と言っていいのか、
両側の面の滑りをよくすると切れ味もまた違って来る。
まずは、砥石に水を充分に含ませておく。
そして消しゴムのような汚れ落としで錆びや垢や脂分を落とす。
刃の部分だけでなく、柄の刃が止めてある部分の汚れも落としておく。

後は片面づつ丁寧に研いでいけばいいのだが、
研いでいる面の反対の面の刃の部分にささくれが出来易い。
それがとれさえすれば、ひっかっかりが無くなり切れ味はよくなる。

うまく研げたかどうかは、紙のエッジを立て、斜めに刃を入れてみるといい。
ひっかかって紙が切れないと、研ぎがあまいとすぐに分かる。
裏返し研ぎ、刃先を親指でなでては裏返しまた研ぐ。
最後に手を洗うときに気づくのだが、
自分の指先も研げてしまっていたりと、なんともはや。

包丁研ぎも意外と無心になれる時である。
今日は和包丁の大と小、それに洋包丁を一本研ぐ。
食材の切れ味が良ければ女房も機嫌がいい、かな?

 

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