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人と自然と建築と

nonobe's diary

Vol.50「endless thema - 45」(10年02月)

-------1995.0117/出来る事は
大寒あたりからクリスマスローズの芽が大きくなりかけた。
遅咲きのオリエンタリス系のクリスマスローズの他に、
一見不思議な形のフェチダスというクリスマスローズの鉢植えがある。
木立で少し白みがかった小さな鈴のような花がたくさん咲く。


先月12日にハイチで大規模な地震があり、街は壊滅状態に至っている。
15年前の1月17日未明、関西は阪神淡路大震災に見舞われた。
京都も大きく揺れ、報道によって近畿圏で大変な事態が起きた事が
日増しにはっきりしてきた。早々に神戸市住宅局の建築部は、
同24日付けで「建築相談ボランティアセンター」を設置した。
他府県からの応援に関しては、一部の交通手段の不通やごったがえした状況もあり
無理しない程度の協力を要請していた。

被災状況は毎日のようにマスコミを通じて報道され、
その被災の大きさが伝わってきていた。
交通網の普及状況を待ち、当時毎週末、朝五時起きで
握り飯を持って女房と現地に行った。
目的は一般市民の不安解消のための建築相談ボランティア。
三宮にある神戸市役所の建築相談ボランティアセンターに行き、
歩いて動ける範囲の一般からの相談依頼書を受け取り、
主に中央区を中心に時には東灘区まで足を運んだ。
報道でも流れていたが、当の神戸市役所の建物自体渡り廊下でつながっていた
別棟の低層部の何層目だったか、中間層の柱が剪断破壊により崩壊し
一層分圧しつぶれた状態となっていた。
高層部の一号館は破損も少なく使用可能となっており
情報基地としても使用されていた。
1階のロビーには誰でも使用できる何台もの電話や連絡用の掲示板等があり、
知り合いなどの情報を得るために多くの人たちでごった返していたと記憶している。

階段で途中まで行き、そのあと何階かからは非常用だったと思うのだがEVにて上がった。
当時の市の書類に依ると建築相談ボランティアセンターは23階会議室と書かれている。
途中の低層部の破損した部分を横目で見ながら階段の昇り降り。
その一層圧しつぶれた階を見て通るときの心境をどう表現していいか、
かなり衝撃を受けたことを思い浮かべる。

自身の住む街が被害に遭い、混乱の最中に自分に出来る事は、
近隣で暮らすひとびとのメンタルケアー的な不安からの開放だろう。
破損もそれほどでもないような建物でも、襖が動かないのはどんな理由か、
壁の大きく空いたモルタルの隙間がなんであるのか、
床が下がっている気がするが大丈夫か、天井のひびは、今度揺れたら・・・・。
ちょっとしたことからでも不安は大きくなる。

話を交わし理由が解れば不安は薄れるということ。
それほど大したことができると思っている訳ではないが、
少なくとも専門的な立場で出来る範囲の知識で支えになれるかということだろう。
世界各地で起こる地震による被害を見るたびに記憶の片隅から呼び起こされてくる。