人と自然と建築と

nonobe's diaryーArchitect Message

Vol.58「endless thema - 53」(10年10月)

 

-------十月です/最先端のLED

 

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クモの巣

 

暑さに拒まれ庭の手入れを怠っていたが、
気がづくとクモの巣があちこちに出来ている。
風に乗って来たり、門灯に誘われてか、小虫が囚われの身となっている。
生け垣の芽も伸び先端にはアブラムシが、
そして案の定アリがやって来て上がったり下がったり。
相変わらず働き続けているアリ。
「休まないとバテますよ」って声をかけたくなる。
今朝は突然の雨。窓から見えるクモの巣も勢い降った雨に
糸が切れ風に揺れている。
晴れたらきっと修復が始まるのだろう。

あれから数日、クモは巣の修復もままならぬうちに別の場所にお引っ越しのよう。
クモは糸を張ってエサとなる小虫が飛び込んで来るのをじーと待つ。
クモは超スローライフ

先立て、電球型のLED電球をコードペンダント用にと購入した。
器具の口径があえば、普通の電球と同じように取り替えが可能だ。
将来的には主流となっていくのだろうと言われているLED電球。
耐久性から来る価格面、消費電力や環境に
配慮されていると言われているのだが・・・。

 

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LED

 

LED電球は、ご覧の通り少し気になる形状をしている。
電球部分にソケットの部分が覆いかぶさるかのような形をしている。
そのため上方への光量不足により、光の方向性が生じてしまう。

上方面にも反射を期待するコードペンダントに
シリカ電球とLED電球を差し替え取り替えて比較してみたのだが、
LED電球は下面への照度は増してはいるが、上方に光がいかないために、
シリカ電球に比べ空間としては薄暗い感じを受ける。
上面への光の反射やシェード全体を明るくするタイプでは
どれも上方への光量が少なく同じ現象がおこる。

 

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LED

 

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LED

 

 

薄暗いと言う感覚は、下面への光量が多すぎ
上下面への光量のバランスが悪い事によりおこることが多い。
その為かシリカ電球のような空間全体を包み込むような
穏やかな感じの明るさはない。
また、明るい反面グレアーが強く、
光源は眼に刺激的で多少クールな色合いである。
一般的なシリカ電球は上下左右共全体的にバランスがいい。
勿論、シェードのデザイン自体の問題もあるだろう。

LED電球は出っ張りの少ない天井面に直に付けるシーリングや
埋め込みのダウンライトなどには効率が良く効果が期待出来そうである。
それに電球型意外の型ではどうなのだろうか気になるところだ。

使ううえでは多少不満もあるが、話ではおおよそ10年ほどは球切れはないらしい。
あくまでメーカーの予測的数値だが、球替えの必要がほとんどなくなるのは有難い。
とりあえず付けてみたが思いと差があり、どうするか思案中である。
最先端をいくLED電球であるが、
使うにあたって思わぬところで足踏みを強いられた気がする。

 

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ミズヒキソウ

 

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オニヤンマ

 

 

このごろ暑さもやっと峠を越え、例年並みとなって来た。
空はすっかり秋色のうろこ雲。ミズヒキソウの小さい花も今が咲きどころ。
どこから飛んで来たのか、壁にオニヤンマらしきトンボが休んでいた。
今年最後のひとっ飛びとなるだろう。

 

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