人と自然と建築と

nonobe's diaryーArchitect Message

Vol.71「endless thema - 66」(11年11月)

 

--------十一月/かわきた屋のベーコン

 

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ギンミズヒキ

 

葉っぱに穴の空いたミズヒキ。白一色なのでギンミズヒキ。
花芽の出る前に葉っぱが虫に食べられてしまったが、
小さく楚楚で瀟洒な花を幾つも付け元気よく咲いていた。
虫食いはともあれ、新芽にアブラムシがつき虫の幼虫もやってくる。
生け垣のアカメモチやサザンカにはアブラムシがよくつく。
毛虫にしろどんな幼虫にせよ、その成虫がどんな姿に成るのか気になるところだ。

 

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クサカゲロウ

 

陽が沈み門灯の明かりに誘われてか、カゲロウがやってきた。
クサカゲロウの仲間だと思うが、
玄関の格子戸のまぐさに止まり触覚を動かしている。
全体が淡い青味がかった黄緑色で、透きとおった翅は神秘的だ。
クサカゲロウは、うどんげ優曇華)の花と呼ばれる
待ち針のような形で卵を産みつける。
その幼虫はアブラムシを食べにやってくる。忘れずに、
その時期が来た頃には観察をしてみるか。
このごろ、思い出した時には‥‥‥。と、いったような事がよくある。
多くは宿題となるが楽しい宿題でもある。

 

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かわきた屋ファサード

 

大宮通りの商店街筋にデリカテッセン「かわきた屋」と言うお肉屋さんがある。
一昨年暮れの新作の林檎のソーセージ。
シナモンがきいてなかなか上品な味で美味かった。
林檎もわかる程度に入って食感もいい。
店主の川北さんの話によると、信州の人から林檎が届いたこともあり
レシピはあるのだが川北流のオリジナルだとか。
リンゴが手に入らないとショーケースには並ばないというのが残念である。
川北さんは、外国旅行をして味を覚え my taste で作ってしまう人である。
定番である自家製のソーセージは皆美味い。

 

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店主の川北さん

 

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デリカテッセン

 

バジリコにオックスフォードにレーゲンスブルガーにモンペリアール。
メルゲースやブティファラやソンジン・ア・ライユやトゥールーズなどなど。
ボイルしてもローストしても美味い。
うちではローストもするが、ポトフ風の煮込みによく使う。
マスタードをつけて、ドイツビールもいいが
濃いめの甘味のあるポルトガルビールなどが似合う。
先ほど、煮豚用に豚の肩ロースも注文した。
奥でグラム分切り分けてくれているのが川北さん。
ショーケースの上段の左端を飾っているのはラザーニャ。
ついつい食べたくなるが、今日はがまんがまん。

 

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丹青展

 

美味いと言えば、川北さんは油絵もなかなか上手い。
九月下旬から十月の上旬あたりにかけて
京都府立文化芸術会館で毎年催されている
「京水会 丹青展」というグループ展に出展されている。
出展し始めたのは近年だということだが、
丹青展は今回で39回目を迎えるらしい。
今年も出展すると聞いていたのでちょっと顔を覗きに行ってきた。
いつもと違うばりっとスーツ姿の別顔で来客の応対をしている。
今回は風景画三点。力強いタッチでさらりと表現してある。

 

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川北おばあちゃん

 

そうそう、忘れてはいけないのがなんと言っても自家製ベーコンと
川北おばあちゃんの作ったコロッケ。
ラードで揚げたコロッケは納得の味。
中高校生の頃、学校近くの市場のなかのお肉屋さんで、
熱々のコロッケを頬張った楽しい記憶にも結びつく。
自家製ベーコンもグラムで買えるのがうれしい。
煮込み料理にはもってこい。スモークがしっかりした端の部分をお願いする。
煮込む前の、野菜を炒める前にかりっと炒めたところをつまみ食い。
これが美味い。カロリーには十分な注意?をしているが多少は良しとしておこう。
ここのベーコンに味を占めたせいか、他では買えなくなってしまった。
お肉屋さんであるし、当然肉は美味いということを付け加えておこう。

「かわきた屋」は新大宮通りの北山通りから二筋目を上がって西側にある。
赤い郵便ポストが目印。

 

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