人と自然と建築と

nonobe's diaryーArchitect Message

Vol.81「endless thema - 76」(12年09月)

 

--------再使用/爽やかな風

 

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ランの香りがほのかに香っている。クモ君もお散歩中

 

八月中頃からようやくランが咲き始めた。
いつもより三週間余り遅い開花である。今年はミツバチもまだ見ていない。
まさかこんな時期に咲くとも知らず、本当の蜜の収集に忙しいのだろう。
ともあれ元気に咲いているのでやれやれだ。
このマンスリーホットラインで動画を使うことが多くなった。
動きのあるものから得られるものや、動きのあるものを捉えた静止画から
イメージが湧いてくるものなどさまざまではあるが、
経験もしくは経験からくる予測がよりイメージを膨らませていく。
脳裏に残るのはどんなものか、使用方法や目的により特定はできない。
ただ、動画は動き自体の状況を理解してもらうのには都合が良い。

 


羽黒トンボ(動画です。画面をクリックすると再生します。)

 

・・・と前置きではないのだが、庭に羽黒トンボのお客さん。
胴体が光沢のある緑色に輝いているので雄の羽黒トンボのよう。
突然の夕立に驚いて逃げ場を失ってしまったのか、
雨は増々激しくなり、どしゃ降りのなか逆さまに止まってじーっとしている。
早く雨がやむといいのに。

暑くなった途端、エアコンが動かなくなった。
こういう事は得てして突然やってくる。
冷房は電気のヒートポンプ式だが、
暖房はガスで冷媒を直接暖めるため立ち上がりが非常によかった。
七~八年ほど前だったろうか基板の故障で一度は修理したものの
数年前に暖房が故障し、夏場に冷房だけを使っていた。
このタイプは既に生産が中止となってしまっていることもあり、
新らしく電気のヒートポンプ式のエアコンを入れる事にした。

 

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必要な場所を養生します

 

今流行りの自動式クリーニングによる屋外への排気タイプは、
排気専用の配管が必要となる。我家の場合、室内機の設置場所の関係で
どうしても屋内露出配管にせざるを得ない為、
今ある隠蔽埋設の配管をそのまま再使用する方針で、
自動クリーニングの埃が室内機内のトレーに溜まり
新規の配管を要しないですむタイプを選択した。
住環境を考えると自動クリーニングによって出た埃を
屋外に放出すると言う事が良いのかどうかという問題もある。
既存隠蔽埋設型配管の再使用は、建物側の工事を要しないで済むので
内外の機器の取り替えだけで事は足りる。
たとえ配管径が違っても新規機種に合わせた配管をジョイントして使えるので
建物をいじる事なく取り付け工事が出来る。
ただし管内部の劣化の状態までは見る事が不可能で、多少のリスクはある。

 

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埋設隠蔽配管が壁から出ているところです

 

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真空ポンプも綺麗に片付いてます

 

仕事は養生から始まる。壁などには半透明のフィルム状のシートを貼り、
脚立や道具のたぐいは床などにきずがつかないように毛布などを敷く。
室内機には強制運転と言うのが有り、
どうにか作動して専用の真空ポンプを使って冷媒を排出し機器を取り外す。
冷媒配管をジョイントして保温材を巻きテーピングする。
手際の良さや仕事の綺麗さは職人の腕につながるるし、見ていても気持ちがいい。
通常、配管は長ければカットして納める。
街中でよく見かける余剰な配管をぐるぐる巻いたり、
たるませたままで仕舞してあるのはいただけない。
格好悪いだけでなく埃もかぶる。
出来るだけ所定の長さに合わせ、
見た目よくすっきりと収まっているのが好ましい。
取り付け後は、出たゴミの始末と廻りの後片付け、
そして持ってきた道具の整理までが仕事のうち。
エアコンのスイッチが入る。部屋の空気がさらっとし始め、
爽やかな風が心地いい。音も静かで効率も良さそうだ。
ドレイン管から水滴が落ちるのを確認する。
故障してから十日余り、手際の良さと綺麗な仕事そして爽やかな風に感謝。

 

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カナブン君がご休憩

 

久しぶりにカナブン君がやってきた。玄関口の網戸に止まってご休憩。
近頃夕立がつづいている。今日も夕方には集中豪雨の予報がでている。
今日中のお仕事の途中ですか。
猛暑のなか、十分に休んで雨が降る前に終わるといいね。

 

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