人と自然と建築と

nonobe's diary

Vol.100「endless thema - 95」(14年04月)

-------仲春/容保桜

 


香り漂う沈丁花

春分の日を境に昼間の時間も長くなり、
今日も長閑な日和で春らしい日差しに心和む。
ほんの少し冷たい風に時折だが穏やかな南風が頬をくすぐる。
少し前まで庭の沈丁花もまだ蕾のままだった。
長い間蕾のままでお休み中であった沈丁花
陽気にさそわれたかのように咲き始める。
蕾に見えるのは蕚で花のように見える四つに開いた蕚々が寄り添いながら咲く。
暖かさにひかれて開けた窓からただよう香りは春の日の到来を覚える。
道を隔てたお宅やそのずっとむこうのお宅からも、
風にのってさまよう香りは馥郁しい。



会報誌3月号

三月十一日「3・11東日本大震災三周年追悼式」の模様が
今年もラジオから流れていた。
震災から三年余り、福島原発終結をみないままだ。
「中途な行政指導の結果が放射線による
 甲状腺の異常を訴える子供たちを増やしているのでは。
 追跡調査が必要である。」とニュースで聞いた。
心痛む想いはいつまでもつづく。
今年も日本建築学会の会報誌「建築雑誌」に
東日本大震災から3年」の震災の特集が三月号に組まれていた。
放射能汚染による妨げが再生への道のりを足踏みさせているように見える。
福島のみならず被災地の再生には地域や行政
そして個々の多様化した諸々の問題を抱えてはいるが、
一歩一歩だが前向きに動いているようだ。
日本建築学会の諸氏の方々の地道な活動は今後も続いていくだろう。
少しづつ実を結んでいってほしい。
三年経った今、また新たな一歩を踏み出していくことに
望みは繋がっていくことだろう。



京都府庁旧本館中庭のしだれ桜

しだれ桜

京都では三月二十七日に開花宣言が出された。
開花日は各地方気象台の指定した標準木の桜の花が五~六輪咲いた日になる。
桜は開花から一週間から十日で満開となる。
満開とは八割以上の蕾が開いたときをいうのだそうだ。
3.29(土)~4.7(月)まで京都府庁では観桜祭が催されている。
京都府庁旧本館(バックナンバー 2013.7月号、2012.4月号 )の
中庭の桜の開花時期に合わせたイベントである。
京都府庁旧本館の中庭には六本の桜が植えられている。
三本あるしだれ桜のうち中央のしだれ桜は、
桜守として知られる十六代 佐野藤右衛門とその先代により、
昭和三十年代に京都円山公園祇園しだれ桜の実生木を植えたもので
円山公園の初代しだれ桜の孫にあたるらしい。



まだ蕾のままのかたもりざくら

中庭の南西には二本の大島桜と
めずらしい容保桜(かたもりざくら)が植えられている。
容保桜は大島桜と山桜の特徴を併せ持つ品種の桜で、
この地が京都守護職上屋敷跡地にちなみ、
当時の京都守護職 松平容保 公の名を取って、
十六代 佐野藤右衛門により命名されたのだそうだ。
京都府広報のパンフレット及び府ホームページより)
容保桜はまだ蕾みのままだったが、
物静かな楚々とした面影とその佇まいは静かに何かを見守っているようにも見える。
もう少し経って満開の時期を見計らって眺めにこよう。

我が家の松の剪定は、今年は少し遅めにした。
毎年ならまだ寒さも残る頃に剪定し寒肥を施していたが、
矢先から新芽は伸びる伸びる。
ということもあり新芽の出尽くした後に剪定をすることにした。
いつもこの時期ならさっぱり顔の松も今年はぼさぼさ頭である。
五月病を迎える頃には、きりりとした姿が観られることだろう。



玄関先に置いたクリスマスローズの花が春風に身をゆだねるように揺れている。
四月の声を聞く頃となり、やっと春らしい日差しになってきた。
窓際のハゼも若葉をのばし始めている。
奈良東大寺のお水取りが過ぎれば次第に
穏やかな季節に変わってくると言われているがその通りである。
四月五日から九日を玄鳥至(つばめきたる)
そして十日から十四日を鴻雁北(こうがんかえる)と言う。
空には舞うツバメの姿が見られる頃となり、
しだいに雁は寒さの厳しい北方の住まいに渡っていく。
今年もやっとそんな季節を迎えた。

 

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