人と自然と建築と

nonobe's diaryーArchitect Message

Vol.108「endless thema - 103」(14年12月)

 

--------十二月/日々のくらし あれこれ

 

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食べごろになった干し柿

 

渋柿を枝ごといただいた。
観賞用もいいのだが、干し柿にすれば食べられると聞き早々に作ることにした。
皮を剥き、風通しの良い場所に吊るしてみた。
幸い、そこそこの天気がつづき、食べごろを見計らって頂いた。
それでも十日程干しただろうか。
お天道様のありがたみか、まだ冬浅し日々だが旨味もあり甘くおいしい干し柿ができた。

 

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CGによる光背と天涯

 

山装う季節もそろそろ終わる。
先月号に書いたTVで放映されているビールのCFも、富貴寺大堂から平等院鳳凰堂のバージョンに衣替えのようだ。
国宝の平等院鳳凰堂は裳屋根のある中堂を中心に左右の翼廊と尾廊で構成されている。
中堂の軒は二軒で飛檐垂木は角だが地垂木は円形で古い時代を継承している。
隅木と木負の取り合いから最初の地垂木までが少し詰まっているが、垂木の丸みがそれを軽減しているように見え違和感はない。
軒の支割は垂木巾と間隔の同じ繁垂木で、丸桁も反りが付けられているようだ。
軒先側の支割の間隔を変え反りあがっていく軒は平安の緩やかな屋根と伸びやかなつくりである。
立体的な屋根の構成は幾つもの形が多用使され、型に嵌らず興味深い。
平等院鳳凰堂 よみがえる平安の色彩美/2002年5月25日 神居文彰著」には極彩色に彩色された空間に金色の阿弥陀如来像と天蓋や壁面の雲中供養菩薩がコンピューターグラフィックで描かれ再現されている。
極彩色の修復も一段落したと聞く。
きらびやかな空間は長く後世に引き継がれて行くことと思う。

 

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chocolat」のケーキとシュー

 

夕方、用を済ませた帰りに妻と円町の「chocolat」に寄ってみた。
バックナンバーの2010年09月号でご紹介した写真家の辰巳さんのお店である。
おいしそうなチョコレートタルトやムースがあり、ちょっとおしゃべりしてテイクアウトした。
どれもこれもおいしいが、特にタルトは少し苦みのあるチョコでコーティングされ大人の味がいい。
カカオの香りとカカオポリフェノールでリフレッシュ。

NHK Eテレの2355は細野晴臣のオープニングソングから始まる。
日付けが変わる前の五分程の番組だが、なかなかおもしろい。
金曜日にある夜更かしワークショップというコーナーで、
「使いかけのセロハンテープと半径が1センチ大きいセロハンテープの円周の差は実測して約6.2センチ。では地球の円周とその1センチ外側にある円周との差はどのくらいだろう。」
というのをやっていた。
実際には円周率の二倍で、約6.28センチ。
直感的に想像すると何キロぐらいだろうとふと思ってしまったりもするが、小さい円の大きさがどんなに巨大になろうと1センチ外側の円周との差は約6.28センチと常に一定である。

コーナーは「日めくりアニメ」「わたし犬いぬ/わたしねこ」「海外では通じない和製英語」「1minute gallery」「おやすみソング」「今日のトピー」などなど。
いろいろなところで“なるほど”と思わせてくれる。
おやすみソングのひとつ「重箱の隅つつくの助」などまさしくそれで、心痛くもあり楽しくもある。
やさしいメロディラインと歌声の「おやすみソング」は、一日の終のほっと一息といったところだろうか。
早朝にも、同じく0655という番組があり少し趣向をかえてある。
どちらも五分という短い番組にもかかわらずなかなかの情報量と気持もゆるむ楽しさがある。

 

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ジュズサンゴ

 

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ワビスケ

 

夏ころから花が咲き始めたジュズサンゴ。
熟した実は艶のある赤橙色になった。
今は実だけとなったが、花が咲きながら実も熟していく不思議な生態。
寒さも増し葉もうっすらと赤くなっている。
庭の白ワビスケは薄紙をはぐように咲き始めた。
足元には落ち葉にまじりヒヨドリがついばみ散らかったモチノキの実も見える。
空気が澄み朝夕の寒さが身にしむ頃に咲く白ワビスケ
もうじき2015年が始まる。

 

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