人と自然と建築と

nonobe's diaryーArchitect Message

Vol.130「endless thema - 125」(16年10月)

 

--------十月/かみな月・・・夜長

 

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あっと言う間に減ってしまったジューンベリージャム

 

空はめっきり秋いろになっている。うろこ雲が空の高さを際立てている。
十月はかみな月ともいう。
いただきもののジューンベリージャム。ジャムよりさらっとして甘さ控えめですっきり味。
爽やかなジューンベリーの香りと酸味がいい。
トーストやヨーグルトといただく。
食欲の秋とは言うものの、開けるや否や途端にこの始末である。
朝夕は気温も下がるが、少し汗ばむ昼間の日向がうれしい。

 

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道路陥没の記事の新聞の切り抜き

 

老朽化した下水道管に依る道路の陥没に関する記事が新聞(朝日新聞八月二十九日夕刊)に載っていた。
丁度、この記事の載った少し前に斜向いのお宅のアスファルトの陥没騒ぎがあったばかりで、やはり下水道本管への接続部の老朽化が原因であった。
足を運んで頂いた下水道局員方の対応による近接接続管の確認でわかった。
陥没は老朽化による破損等で水道 mizu-michi ができ、土砂の流出や破損した下水管に流入し、アスファルト下部が空洞化するのが主な原因である。
疑問視する系統をスコープで確認し、すぐに不良場所もわかり翌日修理も行なわれ、後日アスファルトのやりかえが施された。
下水道局の手際のよい対応で事故など大事には至らないで済んだ。

老朽化した下水道の記事に戻るが、国交省によると下水道管の老朽化や腐食が原因の道路陥没は04〜14年度、年平均で4655件発生し、14年度は3313件だとか。物損事故は年10件程あるという。
全国の下水道は1970年代から整備が加速化し、総延長は約46万キロ。
下水道管はコンクリート二次製品であるが目安となるコンクリートの耐用年数である50年を超える下水道管は約一万キロと全体の約2%になり、20年後には約11万キロと10倍以上に増えることになるらしい。
当然、事故は加速度的に増加する。

陥没の背景には下水道管の点検が徹底されないことにあり、自治体の担当職員の減少があげられ埋設ということからもどうしても点検は後回しとなるということのようである。
昨年の11月には下水道法の一部改正が施行され、一定の基準を下回ると5年に一度の点検義務を課せられることになった。
点検職員の不足を外部発注で行なう自治体もある。
また点検用ロボットなどをメーカーと共同開発した場合には国の補助の対象となる。
一歩間違えば大惨事になりかねない。
後回しにせず、まずは点検を徹底する体制が必要なのではないだろうか。

仕事がら何かの資料に成るかどうかは別にしても、この類いの記事の切り抜きもよくするほうである。
増えていく一方の切り抜きは、どうまとめておくのがいいのか頭の痛いところでもある。

 

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ほんのり琥珀

 

晩秋の空はより高く見え空気は澄み、月はくっきりとし、星は煌々と見える。
よって酒も旨い。
自然農法に依る自然米を使ったほんのりと琥珀色をした甘口純米原酒は、米の風味が鼻に抜けまったりとコクのある口あたり。
ロックが美味しい。甘口だからアテなしの月見酒がいい。
十月八日は寒露。初侯は鴻雁来(こうがんきたる)。
初めに訪れる雁を「はつかり/初雁」と呼ぶ。
十月初めまでの長雨も終り朝露が降るころには、遥でかりがねが聞こえていることだろう。
少しづつ夜は長くなり、庭では虫も囁き、耳を澄ませば深まる秋の風の足音が聞こえている。

 

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