人と自然と建築と

nonobe's diary

endless thema -133------April come/隅櫓

 

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April comeとは言っても、ゴールデンウィークも間近に迫ってきた。暑さが際だち始め、シラユキゲシの合間からはミヤコワスレも咲いている。前庭では花山椒の花が咲いている。さわやかな初夏のおとずれのような匂いがする。

 

丁度一年程前、名古屋城本丸御殿の二期工事の公開見学の際、城郭内の西北隅櫓も公開していた。城内に現存する重要文化財のうちのひとつであり、立て札には「古名は戊亥櫓。清洲城天守を移築したと伝えられ、清須櫓とも称された。昭和三十九年の解体修理により、古い建物の材木を一部用いて元和五年(1619)頃に造営されたことが明らかになり、清洲城天守の古材を転用した可能性が高まった。屋根三層・内部三層で、全国でも最大規模の隅櫓である。」と書かれている。

 

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内部の柱の上下階の通りのずれや、壁の位置の上下階で揃っていないことで生じる城郭の木構造のおもしろさが、随所に見られる。天守から比べれば櫓は小規模であるが、露出した部材からはそのスケールの大きさに圧倒される。そのあたりを見られるのは天井のない見上げあげでよくわかる。櫓としては立派な姿で、外堀の石垣の上に建ち当時の姿を今に伝えている。名古屋城では天守閣の木造化計画が進んでいると聞いている。木造化に伴う諸問題は多々あろうかと思われるが、日本の伝統的建築である城郭の木造技術の継承ということから考えると重要な試みだと思える。

現実化し、工事をしながらの公開見学は尚更のこと楽しみである。名古屋城本丸御殿の一期工事はバックナンバー/endless thema -88 で書いたが、本丸修復の全体工事の完了は今年の予定ということで見学する予定である。こちらも楽しみである。

 

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前回も書いたが設計事務所の大半の仕事は考えることでもある。その思考を支えるのが巨大な資料であるが、仕事場にある未整理となった山のような資料からは、視界に入る度に整理整頓を即される。

二階の和室にはブラインドの操作紐に付けられた六角のアクリルのつまみが朝日に屈折して床に虹色を映し出している。プリズムのような効果から映し出された一対の虹色は、少しづつだが窓辺に近づき、日増しに陽が高くなって行くのが感じられる。