人と自然と建築と

nonobe's diaryーArchitect Message

Vol.37「endless thema - 32」(09年01月)

 

-------教会のコンサート

 

友人の田中さんは現在京都丸太町教会の教会員です。
年に2回、この教会の礼拝堂でコンサートがあり時折聞きにいく。
礼拝堂は二百二十人程の席でこじんまりとして
肩のこらないコンサートで楽しめる。この教会にはマルク・ガルニエ製の
パイプオルガンがありオルガンコンサートもある。
暮れのクリスマスの讃美夕礼拝でもその美しい音色を聞く事が出来る。

コンサートは、童謡やポップスからクラシックまでをジャズ風にアレンジした
竹中真のピアノコンサートや、バッハや賛美歌をマリンバ
アンサンブルで演奏するアンサンブル・フィリアなど、
普段あまり聞けないようなコンサートがあり面白い。

 

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なにせ演奏を間近で聞けたり視たりと納得のできるコンサートである。
随分と前、有賀のゆりさんのチェンバロ演奏のときには演奏もさることながら
演奏後にチェンバロを間近で見ることができた。
そのときに調弦師のかたが言っていたのだが、
薄緑色のチェンバロでかなりの名器らしい。
規律正しく弦の張られた内部を覗き込むと、
木質やその造りの良さが伝わって来る。
こういったところは適度な広さがゆえに出会えるしあわせだろう。

田中さんはコンサートのチケットやらポスターも自作する。
そして、本来彫刻家なのだが絵も描く。
以前この教会で、” 田中貞一「聖書のことばによる板絵」展 ”が催され、
ちょっとのぞいたことがあったが、なかなかすてきな絵である。
文字通り聖書の言葉を絵にしたもので全部で12点ほど飾られていた。
それぞれに聖書の言葉が書かれたパネルがあり
一読二読いやそれ以上したがむつかしい。
私も中学高校とミッションスクールで過ごしチャペルでの礼拝や授業もあったが、
聖書のことばを理解するのはなかなか大変だったように覚えている。

 

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絵は厚板にアクリル絵具で書かれているそうだ。
彫刻もそうだが、何となく造った人描いた人の雰囲気が
随所にでていて興味深い。
モノの創作は皆そうだ。建築もまた然りである。
不思議なもので、全体の空気はさることながら構成や輪郭、
顔や点景の形、床や壁それに岩や空などの表現や手法。
作者を知ることでなるほどと思うことを考えるとしばしば当てはまる。
絵や彫刻などの技法的なものの知識は私には無いに等しい。
視たときの自身の感性を刺激する何かと、
そのとき感じ得たものだけが頼りである。

 

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教会では暮れのクリスマスに人形劇があり、
子供のためのものなのだが大人でも楽しめる。
今回は「ヘンゼルとグレーテル」であった。
人形だけでなく点景や背景は、みな手作りである。
お菓子の家は本物のチョコやキャンデーが貼り付けられていて
劇終了後には子供たちのおやつとなる。
勿論、手づくり劇であるからナレーションやらBGMもつくる。
そのBGMのなかでも使われている
パンチングペーパーで鳴るオルゴールをみせてもらった。
ハンドルでロールの楽譜を廻すだけの素朴なもので、音までやさしい。

 

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他にも、教会の楽しい催し物はいろいろあります。
興味のある方はホームページ
https://logtown.jimdofree.com でどーぞ。
人形劇の後はお楽しみのお昼があります。

 

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