澄んだ気配とモノラルな雪景色が広がる。21日の朝には10数センチ積もった。
翌る朝、どこからともなく雪解けの声が賑やかなほどに聴こえていた。
テレビの番組は、録画して見ることが多い。
NHKデザイントーク+の番組で、京都先端科学大学の川上浩司さんの研究である「不便益/Benefits of inconvenience 」というテーマで放映された。
不便から得られる必然性を学ぶ。
あえて、不便にすることで、子供の成長に良い影響を及ぼすことに繋がるという。
そして不便さから、発見、納得、展開へと、楽しみながら学ぶ。
川上浩司さんの作語である「不便益」のキーワードは、
①工夫できる
②能力低下を防ぐ
③発見できる
④上達できる
⑤対象系を理解できる
⑥主体性が持てる
⑦俺だけ感がある
⑧安心できる信頼できる
と、8項目に分類されるという。
なるほどと思い描く愉しさで、再確認できることは多い。
不便さが必要な弱いロボットを研究している豊橋技術科学大学の岡田美智男さんは、完結しているよりどこか欠けているロボットの方がおもしろいと説いている。それが、人とロボットの距離を縮めているのだと話す。
限りなく便利で楽な暮らしが進むなか、便利の基準はさておき、不便だからこそ楽しいことや楽しめることは随分とある。そこから主体性が生まれ学ぶ面白さを見つけ、発見そして発展していく。
あらためて立ち止まり、見渡すことの必要性が問われる。