長く伸びた茎の先の花芽が、やっと大きくなってきた裏庭のホトトギス。
玄関先で育つホトトギスのほうが先に咲いた。吹く風は爽やかになり、
通りを抜けていく風に揺れている。少しだけ、陽射しがうれしいとふと思う。
裏庭のヒヨドリバナは、霖の影響をうけ細い枝は垂れてしまったが散らずに
よく咲いている。花が終わると綿毛のような種子ができ、綿毛は風に煽られ
舞いあがり、秋の風景をつくる。
生態系の生息域の北上は、前回書いたセミだけでなく生態系全体に言えること
だろう。生息域の北上でこの辺りでも見られるようになったツマグロヒョウモン。
数年程前から裏庭にも幾度となく舞い降りるようになった。多くは紋様から
メスのツマグロヒョウモンだ。
庭には幼虫が食べるスミレ系の葉も育つが、まだサナギは見たことはない。
巣立つまでの環境になるにはまだ少し時間がかかるのかも知れない。
植物も少しずつだが変化しているように思う。微妙なずれによる歪みが、
どの程度の影響を受けているのか気になるところである。