人と自然と建築と

nonobe's diary

endless thema -132------賀状/建築語彙

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暮れには生け垣のサザンカがたくさん長く咲いていた。白い大きな花びらは冬に似合う。初月の日。庭の植木に水やりをしながらはく息が白い。呼吸が気持いい。クリスマスローズの蕾が大きく育ってきた。八重のツバキの葉には随分と前からカイガラムシが繁殖し葉に白い点々のようなものがついてしまった。ぼろ切れで拭いてあるのであとは予防剤をスプレーしておけばもう付くこともないだろう。下のほうからは蒼葉もでている。見た目が悪くなってしまったのは少し残念だが、遅咲きのツバキは来月末ぐらいには咲き始めるだろう。楽しみである。

 

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毎年の賀状には、干支に因んだ建築の語彙を使っている。

今年は戌で犬防木 inu-fuse-gi 。内と外を隔てるようなイメージの物を類型的に現す言葉である。堂宮などの伝統的建造物の御堂や社の蔀戸の下の結界の柵、文化財の一般公開などで立ち入り禁止の明示に置かれる低い柵などを総称する。町家の犬矢来や駒寄せなども犬防木となる。

京都御苑の御所の南側にある切妻平入の建礼門に設けられた柵、奥に見える承明門の朱色に塗られた木部が視線に交わり美しい。東側の唐破風の建春門に設けられた柵は唐破風の重なりあう蛇腹板の木口の赤みや飾り金具からか華やかな印象をうける。連続

性と陰影が造り出す映像は適度に長い程に強調される。連続性は建築を表現する一要素でもある。

 

 

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京都御苑の清和院御門を入るとすぐに置かれている犬防木の柵。車止めに置かれいるのだろうか。清和院御門の東北に位置する梨の木神社の拝殿の階段に置かれた柵。しっかりとした造りで隔てる。大覚寺客殿の広縁の犬防木。障子と格子の連なるさまは、適度の緊張感で内と外を隔てている。

 

時折りバックナンバーでもご紹介していますが、干支に因んだ古建築の語彙は思いのほか少ない。枠を広げて選択していくか前出使用可とでもしていこうか思案中である。