2017-05-01から1ヶ月間の記事一覧
--------二月・最終回ですが、つづきます/空気感 雪どけの音 年明けの寒の内、小寒水泉動のころに京都でも雪景色になった。 雪の白さは日差しに反射してきらきらしている。 しんしんとした雪音は、日が昇り、次第に雪どけの音に変わってくる。 マンスリーホ…
--------始まりの月/鳥衾いろいろ ワビスケ 我が家の前庭のシロワビスケは暮れにはまだ間もある頃に咲き始めた。 気がつくと少しだけ静かに咲いているワビスケだったのだが、いつもよりおびただしく思うほどに白い花をつけている。 ラッパのような咲きかた…
--------十二月/赤い葉、赤い実 古木のサクラ 紫明通の中央に連なる紫明せせらぎ公園も、もうじき冬景色になる。 地面には黄紅葉した落葉が重なりあい絨毯のようだ。 紫明会舘の入り口にある古木の桜も美しく紅葉し、せせらぎ公園の景色にとけ込んでいる。 …
--------十一月/日々深々なり ギンミズヒキ 鉢からこぼれ地植えになった前庭のミズヒキソウ。 白いギンミズヒキに混じり赤も咲き、窓先の石積み近くに列をなしている。 少し摘んで花入れに入れた。花のような顎は朝開き午後には閉じてしまうという。 長く咲…
--------十月/かみな月・・・夜長 あっと言う間に減ってしまったジューンベリージャム 空はめっきり秋いろになっている。うろこ雲が空の高さを際立てている。 十月はかみな月ともいう。 いただきもののジューンベリージャム。ジャムよりさらっとして甘さ控…
--------九月 白露/日々のくらし・・・ 粋々 アローニャの実 カマツカの実が熟している。 なかでもセイヨウカマツカのアローニャと呼ばれているアロニア・メラノカルパで、大きくなると3メートルほどに成長する。 果実はジャムや果実酒などにも使われポリフ…
--------八月/立秋そして処暑へ 観賞用トウガラシのパープルフラッシュ 裏庭に置いた観賞用のトウガラシはパープルフラッシュという。 風通しの良い日のあたるところに置いている。 グラデーションのように、クリーム色、薄緑、薄紫、紫、黒紫の葉をつけて…
--------七月/白南風・・・日々のくらし フウチソウ アゲハチョウの若齢幼虫 玄関先に置いたフウチソウが風に揺れている。風知草と書く。 見つけるのが難しい程の穂のような花は、秋風を感じる頃になると咲き始める。 先月号に登場したアゲハチョウの幼虫は…
--------六月/初夏 レモンの花 アゲハチョウの幼虫 少しづつ居場所に馴染んできたレモンの蕾は暖かさにさそわれ咲いている。 食べかけの葉っぱの先にはアゲハチョウの幼虫も大きくなってきた。 アゲハチョウの幼虫は柑橘系の葉っぱを好む。 生まれたての幼…
--------五月/初夏へとゆきあう のらぼう菜 のらぼう菜と言う野菜が届いた。 飢饉を救った野菜ということで、あきる野市の子生神社には「野良坊菜の碑」があり、江戸時代中期に領主が栽培を奨励し天明天保の大飢饉に人々の命を救ったことが刻まれている。 …
--------四月/長閑にうららかおだやかに クリスマスローズ 今か今かと首をもたげていた鉢植えのクリスマスローズも突然のように咲き始めた。 春のうららかな日差しに呼応しているかのようなクリスマスローズは少しうつむき加減にはにかむように咲いている。…
--------三月/早春淡々淡 バイモユリ 立春から一ヶ月余が過ぎた。 時折早春らしい日差しも感じられるようになったが、裏庭はまだ冬の名残がつづいている。エビネは一月末の氷点下で鉢に残った雪が凍りつき葉の痛みが目立つ。 植木棚に置いた一粒だけ残った…
--------二月/日々の暮らし健やかに ツルハナナス ジンチョウゲの蕾 昨年来の天候変動が影響しているのか庭のモチノキやセンリョウは実がかなり少ないようだ。 さほど気に留めることもなく見過ごしていたが、裏庭のヤブコウジも花も少なかったが実も今は一…
--------初月/冬花彩彩 詩仙堂のサザンカ 京都一乗寺、白川通を東に坂をいくと詩仙堂がある。 門を覆うような白花のサザンカの見事さに驚かされる。 澄んだようにみえる冬色の白は季節を装う。 門越しに石段が見え、その先にある無比な出来事を思い浮かべな…
--------継ぐ月/未来へのアプローチ ラ・フランス 環境に優しい近所の八百屋さんで買った西洋梨のラ・フランス。 熟しその香りに引き寄せられるまでもうしばらくのがまん。 かたちは少し歪だがとろけるような舌触りで美味いはず。 五月頃に白い小さな可憐な…
--------十一月/晩秋淡々 羽化したばかりのルリタテハ 朝のひいやりした空気の中、時間の経過とともに気温は上がってくる。 裏庭では羽化したばかりのルリタテハが抜殻にしがみつき羽根を乾かしている。 広げた羽根の瑠璃色が美しい。 空気にさらされ時間を…
--------十月/日々のくらし・・・仲秋色々 ルリタテハの幼虫 ルリタテハの蛹 夏も終わりに近づくころに裏庭でルリタテハの飛んでいるのを何度か見かけた。 卵を産みにやってきていたようだ。 ふ化した幼虫は日増しに大きくなり、ホトトギスの葉を食い尽くす…
--------九月/ゆきあい ジュズサンゴ ゆきあいの空もすこしずつ少なくなり、見上げればうろこ雲が見られるようになってきた。 すじ雲よりすこし低いところに現れる。 ゆくりなく秋の気配に出くわす。 庭に置いた鉢植えのジュズサンゴの実も赤く染まりつつあ…
--------八月/おもしろいEテレ ホウチャクソウの紫黒の実 ヒメイズイ ホウチャクソウの黒い実が深みを増している。 碧緑のうっすら枯れ始めた葉に墨染めのような紫黒の実のコントラストは季節の風景をつくる。 先ごろ、妻の実家からヒメイズイという山野草…
--------七月/夏の風 オオクロアリ 木陰ではまだうすら蒼いセンリョウの実が育ち始めている。 ギンミズヒキも花芽がつき始めている。 裏庭のツルハナナスも蕾をつけ長い蔓が夏の風に揺れている。 差し込む日差しのなかざわめく夏が庭のあちこちで迎えてくれ…
--------六月/日々爽々 山椒の実 新ものの山椒。出廻り始めがやわらかでいい。 手間はかかるが、細かい軸を取り省き実だけにする。 庭のサンショの木にも食べる程はないがほんの少しだけ実もできる。 越してきたときからあるトゲのある雌株である。 軟らか…
--------五月/日々そうそう 天神川沿いの桜 先月始めのことだが、いつもと違うルートで所用の帰り道、四条通りを天神川沿いに曲がる。 視線に入る川沿いの桜が美事であった。 群生と言った感じだろうか。 先立て来京の際会えなかった知人は以前この辺りに住…
--------四月/日々蒼々 沈丁花 時日、穏やかな日差しは気持も軽くなるぶん集中力は弱まる。 まあこの季節それでいいのだろう。 時々物々、風の吹くまま休息を過ごすといったところだろうか。 窓を開けると少し暖かさの残る春風とともに沈丁花が香って来る。…
--------三月/祈念 クリスマスローズ 窓際に置いた鉢植えのクリスマスローズの蕾が白く色づいてきた。 この鉢の種は原種ニゲル系との交配のオリエンタリス(レンテンローズ)、いわゆる春咲きのハイブリッドである。 花びらの先が丸みのある白い花が咲く。 …
--------二月/記憶 山葵の葉と菜の花 朝日新聞の「弱さの強さ」というコラムの うえはら・よしひさ さんの自己紹介に 「集中力のなさが弱み。会社では原稿が進まず、ファミレスへ。 隣席の会話に気が散り、自宅へ。資料を忘れたことに気付き、会社へ。(冒…
--------初月/エッセンス 生垣のサザンカ 生垣のサザンカは暮れから咲きつづけている。 道端に散らかったサザンカの花びらは、かたずけた矢先からまたすぐに散らかる。 近所のかたが掃除ついでに、うちの道端もよくはき掃除をしてくれる。 おかげで綺麗にな…
--------十二月/日々のくらし あれこれ 食べごろになった干し柿 渋柿を枝ごといただいた。 観賞用もいいのだが、干し柿にすれば食べられると聞き早々に作ることにした。 皮を剥き、風通しの良い場所に吊るしてみた。 幸い、そこそこの天気がつづき、食べご…
--------十一月立冬/風景 ヒヨドリがモチノキの実をついばみにきている 澄んだ空を着飾る雲が秋らしく思える。 野草を覆う冷たい朝露を見るようになってまだ間もない。 夜半の冷え込みを思うと不思議な日々がつづいていたように思う。 窓から見えるモチノキ…
--------十月寒露/虎屋菓寮 part 2 果実酒 いただきものの果実酒。 金柑酒とピンクグレープフルーツ酒をミックスしてあるのだそうだ。 ほんのりとした苦みが喉ごしに爽やかである。 ストレートでおいしさを味わう。 生け垣から見えるモチノキ やっと自宅の…
--------九月/鎌軒瓦と熨斗止 大府の巨峰 今年も半田に住む友人からうれしい便りが届いた。 大府の露地物巨峰は八月中旬から二十五日頃までが最盛期。 ぶどう園は大府市のエコファーム。 知多半島の温暖な気候からか少し早めの収穫のようだ。 季節を想いな…