人と自然と建築と

nonobe's diaryーArchitect Message

Vol.113「endless thema - 108」(15年05月)

 

--------五月/日々そうそう

 

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天神川沿いの桜

 

先月始めのことだが、いつもと違うルートで所用の帰り道、四条通りを天神川沿いに曲がる。
視線に入る川沿いの桜が美事であった。
群生と言った感じだろうか。
先立て来京の際会えなかった知人は以前この辺りに住んでいた。
ふと思い出し懐かしさがよぎった。
今年は雨露霜雪がつづく。空の晴れ間を見計らい妻を連れ出し花見に行った。
花曇りの時節、川面は微かに波打ち穏やかに樹形を映り込んでいた。
美しい日本の風景。いいタイミングで見ることが出来た。

建築物には人と同じく健康診断がいる。
なかでも一定規模以上の特殊建築物には定期検査の報告が法令上義務付けられている。
建築に関しては三年に一度の定期検査、建築基準法上の建築設備は毎年点検の定期検査の報告書を特定行政庁に提出しなければならない。
私も報告義務のある建物を受け持っている。
本来は昨年中に行なうべき建物でその予定ではあったのだが、つい…。
管轄の行政庁から督促状が届いたとクライアントから連絡を受け、急いで行なった。
建築土木を問わず昨今のトンネル事故や巨大な天井の落下事故に電飾看板の落下事故など、専門の知識のある諸氏の所見や検査の必要性のあることも事実だろう。
法令基準は新しく更新されていく。
基準が新しくなるということは、既設は新基準に適合しない部分ができ既存不適格ということにもなる。
新しくなっていく基準にどの段階でどこまで改修していくのかは軽微なものを省き難しい判断になる。
重要なのは経年変化に伴う劣化にどう向き合うかである。
街中を見渡せば、手入れの行き届いたところもあれば、数年で劣化が始まるような放置状態に近い建物もみられる。
報告義務の有無にかかわらず不特定多数の人の関わる建物では、構造安全上の整備は日常的に必要とされる。
特に防火や避難に関わる設備が十分に機能するかどうかということは重要なことだ。
勿論、生活の基盤である住居などにおいても日頃からのメンテナンスは欠かせないことだ。
近年巨大地震の可能性が高いと言われている。
より耐震性を高めるための方策も迫られる。

 

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シラユキゲシ

 

暖かくなるにつれて、少しづつだが太陽の高度が高くなるのがわかる。
裏庭の板塀近くにはシラユキゲシが咲いている。
ねじれていた新芽は開きハート形の葉になり、太陽の光を一杯浴びネギ坊主のような花芽がつく。
その蕾は次第に大きくなり白い花になる。
ブラインドに映る日差しも徐々に大きくなり、羽に反射させた光は部屋の奥まで届く。
埃が目立ってくれば羽の掃除。
羽に付いた埃は適度に取ればそれほど気になることはないが、怠ると途端に目立ってくる。
何事もそうそう、そして適度が大事だ。
換気扇のパネルなども適度な掃除が必要だ。
この頃では小さな換気扇も簡単に羽まで取り外しできる機種が随分とある。
特に小さなパイプファンやダクトファンなどの羽が外せるのはうれしい。
しばらく掃除していなかった100φのダクトファン。
思い立ったが吉日、羽を水洗いしてみた。
外して埃を掃除機で吸って水洗いするだけだからそんなに手間もかからない。
換気扇本体の内側も掃除機で吸って濡らしたぼろ切れで拭いておく。
クリーンになったという爽やか気分からだろうかファンの廻る音まで違って聞こえる。

 

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ダクトファン

 

先月は久しぶりに小学時代の同窓会にも参加した。
考えてみれば成人式以来となる。
音信不通の野々部が来ると言うことで盛り上がっていたとか。
思えば小学六年間共にした友である。
忘れかけ途切れ途切れとなった記憶にある微かな面影を追って昔を懐かしむ。
女子に「野々部くん。」と呼ばれ途端に小学時代に引き戻されていく不思議な感覚が残る。
短い時間であったが、滔々とした安堵感のある時を過ごした。

 

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ホウチャクソウ

 

裏庭のあちこちではグリーンアスパラの様な芽が出始め、あっという間に大きくなったホウチャクソウが風鈴のような白い花をつけている。
お寺の仏堂や塔などの軒先や塔の相輪などに吊るされた風鐸のような形からそう呼ばれる。
今日は五月晴れ。すこしうきうき感。そんな季節になった。

 

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