人と自然と建築と

nonobe's diaryーArchitect Message

endless thema -162------ 2023年三月 冬の景色 / 断層

 

窓ぎわに置いたクリスマスローズが咲き始めている。裏庭のクリスマスローズ達はタネがこぼれ落ちた地植えと、それ以外は種類の違う鉢植えだ。八重の蕾はまだ小さいが開きかけているのが見える。塀ぎわのは、白と淡黄や紫などの混植だが、いつも紫から咲き始め、白と淡黄はまだ小さな蕾のままだ。地植となった白も咲き始めた。

 

 

寒波雪日で雪にも覆われ大丈夫だろうかと思っていたのだが、すっかり元気を取り戻している。鉢からこぼれたタネから発芽した野草たちは、季節を過ぎ、大半が次第に朽て土に戻る。シラユキゲシのまだ小さな葉が塀ぎわのあちこちで揺れている。ホウチャクソウはもう新芽が出ている。枯れた茎はまだ残ったまま多少殺風景な冬の景色となっているが、暖かくなるにつれ少しづつだが賑やかになる。そんなサイクルを繰り返している。

 

トルコ南部のシリアとの国境近くで起きた地震マグニチュード7.8( 以降Mで表記 )。組積造が多いだけでなく、違法な建築が崩壊に至っているようだ。トルコやシリアの構造基準はわからないが、建物の崩壊した状態の凄まじさに驚かされる。

気象庁のホームページから2022年の海外でのM7クラスは15回、今年に入って2月6日までに5回ある。先月下旬には日本でもM4~5のエネルギーの大きさで、福島沖と石川県能登半島や、釧路沖のM6.0がたて続きに起き、今月に入り千葉北東部、八丈島近海、釧路沖と続いた。

2022年のM7クラスは、3月16日の福島沖のM7.4と9月16日の台湾付近のM7.3の2回。

 

日本気象協会によると昨年、世界でM7以上は19回で過去104年間で年間発生数平均は16回ということで、ほぼ平均発生回数のようだ。ちなみに、2021年は20回の発生回数と記録されている。

1995年1月17日の阪神淡路大震災からは28年が経った。朝6時前、揺れの大きさで目が覚めたのを記憶している。2010年02月のendless thema - 45 と2021年11月のendless thema -147 にも関連内容を書き留てある。

 

阪神淡路大震災の建築相談ボランティアでは、断層のずれに依る地表面に現れた断裂が建物の中央部を横切った住宅の状況確認にもいった。上部の木部構造部は多少の損傷や家具などの倒壊や落下物が見られたものの、地下構造部の損傷は全く見られなかった。地表の亀裂が建物の中央を通り反対側に続いていく状態を目のあたりにした経験から、鉄筋コンクリートの耐震性はなかなかのものだという思いが残っている。

 

日本の構造基準には信頼性はあるが、計算上の基準値通りの経済設計にとどまるのではなく、計算途上での余力の余力などとして扱う累計が功をなすと言うことも念頭に入れる必要があると考える。

自然は突然と脅威に変わる。戻すことが出来ない程に形が変わってしまう。

少しだけ、書き留めておこうと思いたった。