人と自然と建築と

nonobe's diaryーArchitect Message

endless thema -146------ 十月 そのニ/メモ

 

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コーヒーはフレンチで飲むことが多い。うっすらと被われた泡が何故か好きだ。少し多いめにいれ、残りは冷やしておき、たっぷりめの氷と少しだけミルクを入れる。

 

スマホで "メモ" と言うアプリをよく使うようになった。以前はMacでこのアプリで気づいたことなどメモしていたが、iCloud経由で共有できる "Numbers"  "Pages" などとも同じように使っている。手元にあるスマホで簡単なことが出来るのは意外と便利か、と言ったところである。

とは言うものの、書き留めておきたいと思っている資料の山は、なかなか整理がつかない。しなくてはと思うプレッシャーはストレスに繋がる。まあそのうち、と気を緩めがちはやる気を損ねる。何事もバランスが大事か、などと思い巡らすこのごろである。

 

 

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夕刻も過ぎた頃、窓にヤモリがやってきた。夏頃にポストの内にいて、驚かされた子だろうか。翌朝には、網戸にしがみついていた。そのうちにガラス戸と網戸の隙間に、まるで棲家のように落ち着いていた。

 

endless thema -145 ------ 十月/忘れた頃にやってくる

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裏庭ではヒヨドリバナが咲いている。花が終ると綿毛のような種子をつけ、風に煽られ、より遠くへと舞い始める。

家も、長年住み続けるといろいろと支障が出てくる。老朽化した古い銅管の給湯配管の漏れ。徐々にあちこちで大きくなるウォーターハンマー音。早々に、給湯管の取替とウォーターハンマー防止器の取付をすることにした。

 

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防止器は台所の給湯と洗面の給湯と給水につけた。以前につけた洗濯用給水口と合わせて4箇所になる。

給湯器の自動お湯はりの止水時や洗濯機の自動止水時のウォーターハンマーは無くなり、蛇口から出る水流は滑らかになった。

 

昼まえ頃だったろうか、裏庭からルリタテハが飛び立っていくのが見えた。うまく羽化しているようだ。また来年、帰ってくるといい。

endless thema -144------ 九月、その二/satisfaction

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ルリタテハが庭の葉っぱに触れてはまた触れ、と幾度も繰り返していた。あれから数週間。孵化した幼虫もずいぶん大きく育っている。幼虫のエサとなるホトトギスの葉の成育も良好。きっと元気に育ってくれることだろう。

 

少し前の事になるが、ラジオからザ・ローリング・ストーンズのサティスファクションが流れていた。先月24日にストーンズのドラマー、チャーリー・ワッツさんが亡くなった。歯切れの良いドラムの音に乗ってミック・ジャガーがところ狭しとステージをかけ廻りながら歌うシーンを思い出す。バラードのアンジーも素敵な楽曲だが、サティスファクションが聴こえてくると、たゆたう枯れないものが蘇える。

 

朝夕の肌寒さを感じるようになった。九月七日には、富士山で初冠雪が見られたらしい。ゆっくりと季節は深まってきている。

endless thema -143----- 九月/相変わらず

 

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前回から随分と経ってしまった。下書きは始めても、なかなかおぼつかないといった日々が流れた。四月の始めころ、妻が発芽して間もない楓の産木をいただいてきた。写真にみえる葉の下側には舞い降りるための赤いハネがみえる。ブーメランのような仕組みで、風に煽られながらクルクルと舞い降りる。少しづつだが今も成長している。

 

 

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庭や玄関先の草木たちは相変わらずだ。

少しづつ日差しが眩しくなる暑さもまだの頃、八重のクリスマスローズと茎の白や赤のフタバアオイたち、それとウサギゾウが加わった。白の茎のフタバアオイは珍しいと聞く。小さな花がこっそりと咲く。その花も始めて知った。フタバアオイの増え方には、タネによるのとバルブをつけて増殖する二通りあるのだそうだ。面白そなので地植えにもしてみた。重なりあいこころもち肌色がかった八重のクリスマスローズの花びらは、やわらかな印象だ。通り抜ける夏風に揺れていた。

 

ところで本論のほうは、金沢の谷口記念館の話。阪神大震災にあった神戸市役所の話。ル・コルビジェの船の話。広島平和記念館の音声ガイドの話。かいぼり、CO2を資源化、水質浄化、などなど。少しつづ、整理を始めることにするかな。

 

 

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今年も、もう九月になった。

バランの葉にしがみついた空蝉も少し寂しそうに見える。

endless thema -142------五月 立夏過ぎ行く日に/AED 

 

 

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毎年、らでぃっしゅぼーやから雨水も終わるころに桃の枝が届く。今年はクルーの方から「霧吹きで世話するといいです。」と教えて頂いた。いつも咲きかけては咲かなかったが、三月に入って間もない日に咲いた。八重のやさしい花びらの「花桃」というと呼ばれる種類だ。

あれから三ヶ月近くが過ぎた。まだ世界中で新型コロナウィルスの影響はつづいている。緊急事態宣言は一部要請継続がつづくなか解除の方向になった。近所の保育園の園児たちの散歩の途中に、玄関先の信楽のたぬきとお話しごっこをする姿を見られる日が早く来るといい。

 

 

 

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机の片隅の未整理の新聞の切り抜きの中に、昨年暮の朝日新聞に掲載された「SOSボタンで市民がAED~大阪で実験へ」と題したスマートフォンを使った人命救助システムが紹介されている。AEDとは自動体外式除細動器のこと。

紹介されていたシステムは、一定区間の適所にSOSボタンを設け、ボタンが押されるとその近くの救命訓練を受けた人のスマートフォンに連絡がいき、それを受けた人が近くにあるAEDを持って駆けつけると言うシステムである。消防救助隊の到着より早くAEDによる処置が行なわれれば。より後遺症のリスクは減少するという。AEDの設置場所についてはスマートフォン用にナビゲーション機能付きのAEDマップでも場所がわかる。

昨年夏、京都市消防局の学区単位で行なうAED救命講習の機会が有り参加した。救命講習は、二年に一度定期講習を受けることを勧めている。いざというときにどれだけのことが出来るかは難しいことだと思うが、今後も機会があればつづけていこうと考えている。

 

 

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裏庭の窓先ではオダマキと白いネモフィラが咲いた。オダマキは漢字で苧環と書く。頭花弁でみわけることができ、花弁に距という足のようなかたちがみられるのでわかる。手がかぶれることもあるので注意が必要だ。白いネモフィラはスノーストームといい、白の花弁に紫の斑点の模様がある。爽やかな初夏を思う風に揺らいでいる。

endless thema -141------二月/雨水草木萠動

 

 

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晴れた日のサンルームは随分と暖かくなってきた。もうじき草木が芽を出し始め春の風になる。干してある椎茸に穏やかな日差しが降りそそぎ、ゆっくりと旨味をため込む。

 

 

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裏庭のクリスマスローズの蕾がくびをもたげ始めてから二週間余たった。まだ、朝の冷え込みが厳しい中咲き始めている。丸みのある花びらは寒さ残る雨水の風に呼応し、ゆかしくうつむき加減に咲いている。急な暖気の影響か、今年は平年に比べ幾分か早咲きになった。

endless thema -140------立春/鼠走

 

 

 

 

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昨暮から咲いている白ワビスケはまだ元気に花をつけている。とじ気味の白い花びらは控えめだ。蕾の育ってきたジンチョウゲ。初風にさそわれ、馥郁と匂い漂う季節が来るのが待ち遠しい。

 

 

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毎年其の年の干支に因んだ建築語彙を賀状や寒中見舞いに使う。今年は鼠走。写真は下鴨神社本殿の鼠走。鼠走 ( nezu-bashiri )とは、堂宮建築の板戸の軸を差し込むための穴のあるまぐさ ( 開口部の上枠 ) のことをいう。板戸廻りの造りの多くは、建築の様式や年代にも依るが、内法貫に取り付けられた藁座に板戸軸が差し組んである。主に柱頭をつなぐ頭貫の下方に設けられた内法貫に、藁座と言う雲形の部品を取り付け、藁座の下部に金属製の軸吊金具の碓金具に穴を開け板戸の軸を差し込んであるのを見る。それに比べ鼠走は簡略した造りだが、象徴的なイメージでもあり、シンプルで理にかなってるとも思う。

 

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裏庭のクリスマスローズの花芽が大きくなってきた。少しづつ頭をもたげてきている。花をつける頃には厚手の上着はいらなくなる。丸くなりがちな背中は伸び、少しばかり上を向いて歩ける季節になる。