人と自然と建築と

nonobe's diaryーArchitect Message

2017-01-01から1年間の記事一覧

Vol.106「endless thema - 101」(14年10月)

--------十月寒露/虎屋菓寮 part 2 果実酒 いただきものの果実酒。 金柑酒とピンクグレープフルーツ酒をミックスしてあるのだそうだ。 ほんのりとした苦みが喉ごしに爽やかである。 ストレートでおいしさを味わう。 生け垣から見えるモチノキ やっと自宅の…

Vol.105「endless thema - 100」(14年09月)

--------九月/鎌軒瓦と熨斗止 大府の巨峰 今年も半田に住む友人からうれしい便りが届いた。 大府の露地物巨峰は八月中旬から二十五日頃までが最盛期。 ぶどう園は大府市のエコファーム。 知多半島の温暖な気候からか少し早めの収穫のようだ。 季節を想いな…

Vol.104「endless thema - 99」(14年08月)

--------八月/日々のくらし serial thema サクランボの軸結び;口の中で結んでみました 国産もののサクランボは七月下旬には収穫も終えるようだ。 これが今年最後のサクランボかと想いながら軸を口の中で結んでみる。 どこがどうなっているのかイメージしな…

Vol.103「endless thema - 98」(14年07月)

--------七月真南風/調う 白いイワタバコ 青紫のイワタバコ 妻の実家からイワタバコを頂いてきた。 ひと鉢は白、もうひと鉢は青紫。 谷川の岩場などに生息する山草で、直接日の当らないじめっとした日陰を好む。 庭は剪定したてで生け垣も小さっぱりとなり…

Vol.102「endless thema - 97」(14年06月)

--------夏至/打ち水 イラガの繭 イラガの繭 イラガの繭 夏の声が聞こえ始める頃に、やっと植木の剪定も済ませた。 ぼさぼさ頭の庭の樹木たちは真夏に向かってすっきり顔となった。 モチノキは実を残し気味での散髪。 風通しも良くなり、モチノキに何かを発…

Vol.101「endless thema - 96」(14年05月)

--------薫風/さくら モチノキの花 ヒメウツキ 今年は植木の剪定を遅らせた。 それが功を生じたのか、モチノキの花が驚くほどついた。 新葉と同じ花色は、実の赤く色づいたときになってどんな花だったろうと記憶を辿るほどだ。 この実全てが赤く熟せばなか…

Vol.100「endless thema - 95」(14年04月)

--------仲春/容保桜 香り漂う沈丁花 春分の日を境に昼間の時間も長くなり、今日も長閑な日和で春らしい日差しに心和む。 ほんの少し冷たい風に時折だが穏やかな南風が頬をくすぐる。 少し前まで庭の沈丁花もまだ蕾のままだった。 長い間蕾のままでお休み中…

Vol.99「endless thema - 94」(14年03月)

--------三月/早春 おひなさま 三月三日はおひな様。 向かって左側におひな様は伝統的な飾りかたらしい。 西日本から北にかけての寒気団が日本列島を覆っていたが、遠ざかるに伴いふと春を感じる頃となってきた。 国分にんじん らでぃっしゅぼーやから、国…

Vol.98「endless thema - 93」(14年02月)

--------二月/春の足音 雪解けに足跡 年開けにうっすらと初雪が積もった。 雪の朝は空気も澄んで気持ちがいい。 屋根に積もった融けかけの雪の上には何者かの足跡が残っている。 昨晩何者かがドタンバタンと夜遊びをしていた音が聞こえていたが、きっと其奴…

Vol.97「endless thema - 92」(14年01月)

--------新年/居心 ヒヨドリバナ 居住まいを正す気持ちで新年を迎えつつも、天地自然は変わることなく同じ時間を刻んでゆく。 些細なことも大切に想い描きながら、長く広い視野のなかで見据え思索することを平常と可していかなければいけないと考える。 初…

Vol.96「endless thema - 91」(13年12月)

--------十二月/続きの月・・・日々のくらしから シロワビスケの蕾 ヤブコウジ 冬の木漏れ日のなか、今年はまだ蕾のままでいるシロワビスケ。 花は猪口咲きと言われるように七分~八分ぐらいの控えめな咲きかたをする。 白い小ぶりの花は寒さが増してくると…

Vol.95「endless thema - 90」(13年11月)

--------十一月/立冬・・・日々のくらしから ヒヨドリバナが咲いた。 泉川に住む知人に頂いたのだが、花の名を聞き忘れたまま少しづつ育っていた。 花の名は聞けば済む話なのだが、今年初めて花をつけやっとその名も分かりなんだか急に愛くるしくなった。 …

Vol.94「endless thema - 89」(13年10月)

--------十月 菊花開/水出しコーヒー 先月台風18号が日本列島を縦断していった。 降り続く激しい雨と突風にも近い強風に依る被害を日本各地にもたらした。 NHKの報道によると京都嵐山の桂川の流量は3,000立方メートル/secあまりだったそうだ。 上流のダム…

Vol.93「endless thema - 88」(13年09月)

--------九月/本丸御殿 ラン ベンジャミン 鉢植えのランが花をつけている。 今年は天候不順もあってか、一度つけた花芽は黒ずみしおれてしまったが、気がつくとまた花芽をつけ、今は元気よく咲いている。 ベンジャミンは幹廻りが一寸ほどにも大きく育ってい…

Vol.92「endless thema - 87」(13年08月)

--------八月/寒蝉鳴 夕刻の少し気温の下がった入相の頃にカナカナと心惹かれる清涼でヒグラシは鳴く。 八月八日ころから十八日ごろを立秋。 立秋の間中ころを寒蝉鳴と書き、「ひぐらしなく」と読む。 暦の上では秋だが昼間は一年で一番暑い時期。 夕刻には…

Vol.91「endless thema - 86」(13年07月)

--------七月/温風至ころ 今年も早、七月を迎えることになった。 先月六月十四日に沖縄では梅雨明けした。 気象庁の発表では今年の沖縄地方の梅雨明けは平年や昨年よりも九日も早いのだとか。 全国的に雨が少なかったが台風一過、近畿地方も本格的に梅雨ら…

Vol.90「endless thema - 85」(13年06月)

--------新茶の季節/残す ハツユキカズラ ついこないだまで日向を選んで歩いていたのに、今では木陰を通り抜ける風がうれしい。 生け垣の足元には風車のようなハツユキカズラの花びらが日向で陽をいっぱい浴びている。 ハクチョウゲ 毎年少しづつだが花を増…

Vol.89「endless thema - 84」(13年05月)

--------立夏/極相の想い タイツリソウ 汗ばむ頃となり今年もタイツリソウが元気に育っている。 ケマンソウ(華鬘草)の別名である。 赤みのあるショッキングピンクのような色の花で知られているが、うちにあるのは白色。 始めはちいさな瓢_のような緑色の…

Vol.88「endless thema - 83」(13年04月)

--------2013春/BWV 1028 クリスマスローズ 花びらの先端の少し尖ったクリスマスローズはスタンダードなきりっとしたタイプだが、ひとくちにクリスマスローズと言っても色や形も違い種類もさまざま。 先の少し尖ったクリスマスローズ 丸みを帯びた花びらの…

Vol.87「endless thema - 82」(13年03月)

--------啓蟄/菜の花色 サツマイモの発芽 菜の花 のんびり屋さんのサツマイモは、部屋の暖かさで発芽はしたものの、寒さに気づいて驚いたのかなかなか大きくならない。 らでいっしゅぼーやから届いた菜の花は、先を摘んで硝子器に。 昨年も同じことをした記…

Vol.86「endless thema - 81」(13年02月)

--------緋/綺譚 スイート・スプリング 年明け早々のらでぃしゅぼーやの梱包には柑橘系のスイート・スプリングが入っていた。 温州みかんと八朔を掛け合わせた品種で、市場にはほとんど出回らないのだとか。 春の訪れを待ち望むのかのような爽やかですっき…

Vol.85「endless thema - 80」(13年01月)

--------初月/方丈の庵 白ワビスケ 朝夕の冷え込みは一段ときびしい。 陰日向となる前庭には白ワビスケが今年も静かに咲きつづけている。 暮れの衆院選、投票所でいつも通り投票はがきを渡し 生年月日を訊かれ何気なく答えたのだが、 月日だけだったように…

Vol.84「endless thema - 79」(12年12月)

--------終り月/遊び心 ホトトギス ルリタテハの幼虫に葉っぱを食い散らかされ 少しだけ花芽のついたホトトギスは、 もう秋も終わりという頃にやっと咲き始めた。 ルリタテハが裏庭にやってきたのは九月の終わり頃だったろうか、 もうあれから二ヶ月余が過…

Vol.83「endless thema - 78」(12年11月)

--------寒露/白を想う もうじき完成。干し椎茸 今年も各地で初霜のたよりを聞くころとなった。 朝起きると、うっすらとだがトップライトに結露の曇り模様があることに気づく。 少し前まで、暑さばかりに気を取られることが多かったサンルームだが、 この頃…

Vol.82「endless thema - 77」(12年10月)

--------寒露/白を想う ホトトギスの葉がかじられ小さなまんまるの黒い糞が葉に付いている。 ルリタテハが裏庭でよく羽をばたつかせている姿を目にしたのは 数週間ほど前のことだった。 たまごを産みつけにやって来ていたようだ。 ルリタテハの幼虫 ルリタ…

Vol.81「endless thema - 76」(12年09月)

--------再使用/爽やかな風 ランの香りがほのかに香っている。クモ君もお散歩中 八月中頃からようやくランが咲き始めた。 いつもより三週間余り遅い開花である。今年はミツバチもまだ見ていない。 まさかこんな時期に咲くとも知らず、本当の蜜の収集に忙し…

Vol.80「endless thema - 75」(12年08月)

--------夏日/日々の暮らし serial thema 夏の雲 夏空。白い雲と青い空。河原も夏景色になった。 今日は風が少しひんやりと感じる。そのせいか雲もやさしい気がする。 普段の河原は意外と静かだ。水の匂いと土の匂い、そして日向の匂い。 暑さも増してきた…

Vol.79「endless thema - 74」(12年07月)

--------夏風/怒り新党 フウラン ホウチャクソウ フウランの芽が出始めた。徐々に白花となり、 夏風に乗って漂いはじめる甘い香りのフウランは馥郁しい。 ホウチャクソウの卵形の種の色が深みを増してきた。 ホウチャクソウは花びらがとれたあと、黄緑色の…

Vol.78「endless thema - 73」(12年06月)

--------ひととき/微風 soyokaze 五月始めの朝、通りから托鉢のお坊さんの 「お~い。お~い。」という声が響くのが聞こえ、 急いでお布施を包んで外に出た。 「おはようございます。」と声をかけられ。 「おはようございます。」と返事した。 なかなか間に…

Vol.77「endless thema - 72」(12年05月)

--------桜/春風 八重の椿 ホウチャクソウ 鉢植えの八重の椿がいっこうに咲く気配がないと先月号に書いた矢先、 突然咲き始めた。 全くこの気まぐれさは誰に似て非なるものなのか。 それもまずひとつ咲き、そして春寒とともにそのひとつ目の花が終わり、 次…